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2012年の展望~放送業界・2

放送業界は確実に下り坂に入った、そういう認識はほぼ固まりつつあると思います。
今までのビジネスモデルでは、民間放送はもう持たない、新しいビジネスモデルが必要、というのもコンセンサスを得つつあります。
しかし、実際にはこれといった方策は提起されていません。
テレビは、地デジの時代に入り、テレビという端末も完全にデジタル対応されています。
HDTVや3D放送ということも当たり前になってきています。
にも関わらず、これらはビジネスとして何も成立していません。
やっていることは、アナログ時代と本質的には何も変わっていません。
BSやCS、ケーブルテレビ、ひかりTV、ワンセグ、VOD、何か言葉は一杯生まれていますが、それらは従来のテレビの売上を少し削り取っただけという印象ではないでしょうか。
テレビはいまだに地上波テレビを指し、それは毎年スポンサーの純粋広告費からの取り分を減らしています。
今年年初の話題は、相変わらず紅白が視聴率を40%とったとかどうとか、それに久しぶりに日本テレビが三冠王を取った、どうだ凄いだろうとか。
何かそんな話題、40歳以上しか興味ないことじゃないでしょうか。
もはや大量消費時代の指標は若者に刺さらないのではないか、私はそんな気がするわけです。


いまだに巨人がどうとか読売がどうとかという話題、ああそうですか、という声しか若者たちから聞こえてきません。
結局、今のテレビ、オッサンオバハン基準でその商品価値を決めているんじゃないでしょうか。
そのあたり、多分広告代理店で働く若い営業マンの方なら認識されていると思います。
一番、鈍感なのは、放送局側の人間、それもいわゆるエライさんという人たちではないかと。
この人たち、知識だけは立派なものをお持ちなんですよ。
また見識もお持ち、世の中の常識もお持ち、ただないのは今の自分たちをとりまく時代認識かもしれません。
過去の集合知を越える、未来知のようなもの、世の中を先取りして、今の時代にあわせて試行錯誤する意欲、既得権者としてアイデンティティを確立させてしまった放送エリートの方には、なかなか肌感覚として持てないものでしょう。


若い放送関係者がよく言います。
会議で、今後放送局がどうするべきか、問題提起をしろと言われ、新しいメディアのあり方、デジタル時代の放送局のあり方を説明しても、机上の空論みたいに言われ相手にされないと。
でも、その会議に出ているエライさんの中で、ブログやっている人もツイッターやっている人もほとんどいない。
辛うじて、フェイスブックに登録している人もいるが、ほとんど何も情報発信していない。
ウェブサイトに関する知識もないし、Eメールだって最低限しか使わない。
それでいて、私はインターネットのことは誰よりもわかっているという顔をしている。
あんた、ただウェブサイトを眺めているだけじゃん。


ラジオ関係者、私が一番つきあっている人たちですが、ほとんどの人がネットの利用者といっても受動的に使っているにすぎません。
ネットは自分が情報を発信し、それをどう受信者側が受取り、またそれを修正してどう再発信するか。
そういった、上方へのスパイラル構造を持たなければ、ネットを活用しているとは言えないでしょう。
そんなことに価値を感じない放送関係者は、過去のビジネスモデルの呪縛から逃れられない、アンシャンレジュームの存在でしかありません。
若者から、「既得権者」と呼ばれ、日々「既得権」を守ることしかできないオヤジとしか思われないのではないでしょうか。
ラジオを聞かないという若者が増えるということは、オヤジの好きな色あせたメディアなんか、反感は覚えても興味など感じないということではないかと思います。
餌を与えれば、若者は食いつく、そうとしか思っていないのではないですか、ラジオ関係者の皆さん。


かつて放送関係者というのは、時代の最先端にいました。
誰よりも時代に敏感、誰よりも人のニーズに対して繊細だったのです
でも、そんな時はすでに過ぎ去りました。
放送局から、未来の息吹はもはや感じられません。

今日もまた かくてありけり 明日もまた かくてありなむ

そこは、もはや迷いの空間でしかありません。
中央に鎮座ましましていた、食べどもつきぬチーズの山は、少しずつどこかへ消えつつあります。
チーズを外に求めるか、過去のチーズをいつまでも追い求めるのか、
2012年は、それが顕著に現れてくる、その端緒の年ではないかと思うのですが、どうですか?



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100以上の番組、ライブを中心としたイベント、舞台、映画など、専らクリエイティブな世界に身を置いて30年。
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いつまで続くかは皆さん次第。


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