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放送局の未来

放送局今昔論みたいな話になるが、確かに最近の放送局員は質が落ちてきている。
能力が落ちているというより、ユニークさに欠けるというほうが正しいかもしれない。


私が放送局に入った頃は、局には色んな人がいた。
ジャズ評論家もいたし、あやしげな人々を従えながら仕事をしている人もいた。
とんでもないレコードの収集家もいたし、何故かラジカセばかり収集している人がいた。(それは私です。)
女にすぐ手を出す人、自分の声に酔って俺は日本一しゃべりがうまいと豪語していた人もいた。
すぐにヒステリーを起こし、相手が誰であろうと殴るわ蹴るわ、無茶苦茶するけど皆から愛されていた女傑もいた。
ただただ妖艶な人もいたし、何ゆうとんねん、このオカマ野郎!みたいな人もいた。
正直どこかまともじゃない、でもそういう人たちが集まって活気のある放送を毎日流していたと思うのだ。


放送マンなんて、どこか変だから番組は面白いのだ。
みんなが管理者になれば、変は削られる。
とんがった人材はいなくなり、適当なところで妥協する人ばかりになる。
クリエイティブに本来妥協はない。
弁証法的なアウフヘーベン(止揚)はあっても、それは妥協することではない。
時間軸の上で変化していくことは重要だが、妥協というあいまいさを残せば、画期的なものに集中する意識は失われる。
管理優先の放送局、はたして時代の波に抗しきれるのか。


かって、あるレコード会社の人も言っていた。
昔は、音楽が本当に好きな連中が入社してきた。
音楽が好きなだけに、彼らが配属されるのを望むのは洋楽部門。
洋楽>邦楽という意識は厳然としてあった。
だが、売上が邦楽>洋楽となりはじめたころから、優秀な人材はレコード会社には入らなくなった。
芸能界が好き、アーチストやアイドルに会いたいだけの、音楽音痴が一杯入ってきて、画期的な音楽はレコード会社からは生まれなくなった。
CDは100万枚売れても、業界には未来はない、なぜなら人材が育たないからだとその人は言っていた。


放送局も同じだ。
テレビもラジオも、本当に優秀な人材はかってほど職場に魅力を感じてはいない。
最初に書いたが、変な奴が放送局には必要だ。
だが、今の時代、そういう連中が行くのはほとんどネット系。
肝心の放送局で働く連中は、ネット系への親和性がそれほどないような気がする。
今頃Ustreamがどうの、なんて言いはじめたり、ツイッターとかfacebookを使って何かできませんかねと言う。
そんなのは、業界の先端を行っていると思われている放送マンの吐く台詞ではない。
どうせ言うなら、もっと先の技術を語れ。
そのあたりにノーハウ本が死ぬほど氾濫しているものに、初めて出会ったような顔をするな、かっこの悪い。


とにかく、放送マンはイノベーターたれ、だ。
後から、ブームを追いかけるようでは、もはや未来はない。
次の時代を作るのは俺たちだ!
その気持ち、心に大きく掲げて、これからの放送局を担って行ってほしい。
老いたるプロデューサーの繰言かもしれないが、心底それを願う次第だ。

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100以上の番組、ライブを中心としたイベント、舞台、映画など、専らクリエイティブな世界に身を置いて30年。
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いつまで続くかは皆さん次第。


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