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週刊ダイヤモンド(11/14号)、「誰がテレビを殺すのか」

AMラジオのFM化(ワイドFM)、残念ながら話題にはあまりなっていない。
そういえば、そんな話聞いたことありますね、だけど、それがどうしたって気分ですという反応。
PR不足というより、それだけのものでしかないという感じだ。


東京のAM3局の試験放送、私のラジカセでは、何か90Mhzあたりにゴチャゴチャとある感じ。
ちっともワイドな感じがしない。
これから、どういう風にチューナーの位置感覚がフィットしていくのかなと思っている。(フィットすれば、そこに新たにビジネスが生まれるかもしれない)
ただ、時々電器量販店のラジオ売り場に顔出すのだが、まだ90Mhzあたりで終わってしまうチューナーが店頭に見受けられる。
売り場が新しいニーズを感じていない、そんな印象。
第一、AM局の人がどれだけワイドFMという形態を説明できているのだろう。
どっちにしても、自分の局を聞くことはあまりない、そんな放送マン、意外といそうである。


さて、週刊ダイヤモンド(11/14号)の記事、「誰がテレビを殺すのか」の特集である。
詳しくはお買いになるなり、図書館でご覧いただければと思うが、しかし「誰がテレビを殺すのか」というタイトルは刺激的だ。
テレビは死にかかっているのか、そんな誤解さえ産みかねないが、安心してくださいというか、そこまでの記事ではない。
殺しかねない要素が知らぬまに次々出てきているということを言っているにすぎない。
テレビがそう簡単に死ぬはずがない、その前にラジオがボロボロになっているはずだ。


以下、特集の巻頭にある見出しを引用しておく。

「娯楽の王者」として、多くの人を引き付けてきたテレビが今、その存在意義を問われるような事態に陥り始めた。若年層で1日の視聴時間が2時間を大きく割り込むなど、テレビ離れが広告の減少を招き、制作費の大幅削減につながる「負のスパイラル」にはまりこんでいるのだ。間隙を突くように、インターネット配信の新興勢力が急速に台頭する中で、地上波を、そしてテレビを殺すのは一体誰なのか、その実情に迫った。


私の感想としては、そこまで実情に迫っているとは思えなかったが、面白い指摘は色々あった。
センセーションに書いているのは、フジテレビのこと。
まず、上半期の決算でテレビ単体で赤字を出したこと。
確かにこれは衝撃的だ、テレビが赤字を出すなんてついこの間まで考えられなかった。
テレビは、損するようにはできていない、ビジネスモデルは完璧、それで損出すとしたら、多分余計なものに投資してテレビの黒字を食い散らかしたんだろうというのが常識だった。
だが、どうも違うようだ。
電通さんがフジテレビにこう通告したという。
10月から、番組の買い切り枠を止めます、後はそちらで勝手に売ってくださいとのこと。
業界人ならわかると思うが、これは相当のインパクトだ。
つまり、おまえの局を売るリスクはもう取らない、前はそこそこ枠を買いきっても利益が出たが、もう出ないのだから、お返ししますということだ。
利益が出ない、つまりフジテレビを無理やり買う理由はない、ということだ。
広告代理店に余裕がなくなったともいえるが、これはテレビのビジネスモデルを崩壊させる一里塚でもあるのだ。


ラジオの世界にも、この番組枠買い切りという時代があった。
特にTFMは全国ネット枠をマストバイ方式で売っていたため、広告代理店の買い切り枠みたいな状態が逆L枠を中心に存在していた。
だが、もはやラジオはそこまでして、この枠をいくらいくらで買いますというだけのリスクを負うメディアではなくなった。
キー局としては、各局への分配という義務があるので、全体としては枠の買い切りみたいな状態を続けているが、それはもはや綱渡り的な作業を余儀なくされているといえる。
ま、こういう話をしていると趣旨がそれるので、また別の機会に。


フジテレビの話に戻る。
ある年間10億円単位で出稿している広告主は、こう言ったそうだ。
「11月までの番組視聴率を見て、改善が見られないようであれば、50年続けてきたフジへの出稿をやめる。」と。
つまり、局が目指していた視聴率や結果が、思うように得られていないということのようだ。
そんな効果のないメディア(テレビ)への、無駄な投資はそろそろ考え直すと宣言されているのだ。
圧倒的に強かったテレビというメディアが、クライアントから選別の対象になり始めている、それが今起きている現象なのかもしれない。
今まで間に入って、テレビをバンバン売っていた広告代理店が撤退する、それは当然の帰結と言えるだろう。


ついでに、特集はフジテレビ以外に、地方局の現在の苦境を数字で表したりしている。
もはや、地方局の更なる売り上げ減は不可避であり、経費削減を最優先して何とか生きながらえていると書く。
ここにはテレビの未来像は描けていない、そのうち何らかの再編がある、それも縮小する方向でと解釈できる内容だ。
インターネットを始めとするメディアの多様化に、さすがのメガメディア「テレビ」も抵抗できないと言うのかもしれない。


そう、やばいのはラジオだけじゃない、テレビはその経済規模がはるかに大きいので、一度崩壊が始まれば、その凋落はあっという間だろうと思われるのだ。
この特集を読む限りでは、テレビ関係者はのんびりとしてはおられないだろうが、しかし、今までそんな危うい状態を経験したことがない業界人には、イマイチ実感がわかないという面もあるような気がする。
私の感想としては、週刊ダイヤモンドの記事は、さほど本質に切り込んでいるとは思えず、本当はもっと現実を掘り下げた内容にしてほしいというところだが、まあまあ書きにくいことをよく書いたなあと思うところはある。
どの局も、その裏には色々なダークマターが存在する。
フジテレビだけではなく、他局にも(ついでにNHKも)ぜひ、現場にメスを入れていってほしいとお願いする次第である。


ということで、今日はこれぐらいで。



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コメント

[C93] その通りです

以前からコメントさせていることですが、すでに世界は定額コンテンツの時代に入ろうとしています。それを考えると以前からのお話がちょっとずれてると思えるのです。
これも読まれましたか?

http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20151122-00010001-biz_bj-nb&p=1

これでも前回コメントしたように、対抗できうる最大の強みは「無料」であると最後にあります。又、ラジオは視認の必要がない点を生かすべきでしょう。
  • 2015-11-23 08:24
  • 自由人
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100以上の番組、ライブを中心としたイベント、舞台、映画など、専らクリエイティブな世界に身を置いて30年。
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