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過去のブログより~人事異動(流刑地にて)

古巣の大阪のFM局から人事異動のお知らせというのが送られてきた。
新しい部ができ、それに伴う何人かの人事異動が行われるようだ。
とはいえ、私が在籍していた時は、社員は70人ぐらいいたが、今はその半分。
今や、人事異動とといっても、その選択肢は狭い。(半分は50代だし)
毎回同じ名前が出ているなあと思ったりもする。
ご本人はいつもどんな気持ちでいるのだろうか。
昇格人事もいくつかあるが、権限も増えず給与も上がらないのに、責任ばかり押し付けられるとあまり歓迎しない社員も多い。
そうだよね、20年ぐらい前は一度に5万ぐらいアップしたと記憶しているが、今では残業がない分、年収減なんて例もあるらしい、私なら拒否するかもしれないなあ。
ま、それはそれとして、新しい場所で皆さん頑張ってくだされ。


ということで、今日は過去のブログから人事異動をとりあげた「流刑地にて」を紹介する。
前に書いた、東京支社は懲役3年という話が出てくる。
では、のちほど。

流刑地にて
2001-6-12 17:34

カフカの不条理小説の一つだが、今回はそんな高尚な話ではない。
今、邱永漢さんの『騙してもまだまだ騙せる日本人』という本を読んでいる。
その中で、日本人は海外勤務をする際、行く前から帰ることを考えているというくだりがある。
「外国に住むようになっても、あといくつ寝たら・・と指おり数えて国に帰る日を楽しみにしている。日本人にとって外国に行くのは、流刑にあうようなものだ。」と続く。
これでは、その土地に骨を埋めるつもりで頑張ること等とても期待できないというのだ。

実は、この考えに似たものをFM大阪のかっての同僚たちの中に何度も見たことがある。
大阪から東京支社への人事異動はそんなに頻繁に行われることではないが、不幸にもその異動にあった社員は、だいたい東京に居ても大阪に帰ることばかり考えていたように思う。
私も大阪から東京に移動させられた一人だが、彼等の気持ちの一部は私の中にも共有されていたことは否定できない。
東京に来てから何か月かは、新橋で新幹線が通るのを見ながら、ああ、あれに乗れば大阪に戻れるんだなあ、と何度思ったかしれない。
しかし、私には東京に仕事をしに来たんだという使命感があった。その仕事のためには東京という文化に早く馴染まなければという意識が強かった。
だから、しばらくするとそういう気持ちはどんどん薄れていったと記憶する。

でもほとんどの同僚は違っていたようだ。
馴染んでしまうと帰れなくなると恐れていたとでも言うのだろうか。
先日、ある後輩から「お願いですから、東京でばりばり仕事をしているなんて本社で言わないで下さいね。」と言われたことがある。
「どうして?」と聞くと、「馴染んでいると思って本社が安心してしまい、大阪に帰らせてくれなくなります。」
そんな気持ちで毎日過ごすのは楽しいのだろうかと思ってしまう。
それほど、大阪本社の人間は東京に赴任することがイヤなようだ。
他にも社員が一杯いるのに何で私が・・・という気持ちもあるだろう。
しかも、我慢して東京に行ったとしても、それは少しも出世コースではない。(逆に見捨てられかねない。)

で、私も邱永漢さんと同じ結論になる。
東京に行くことは、流刑にあうことと同じなのだと。
懲役3年の刑と同じ、誰がそんな刑に服したいものか!なのであろう。
大阪人にとっては、海外に行くのも、東京へ行くのも、流刑地に行かされるの同じ?
そうです、これが現実なのだと断言できます。何故か?うーん、そういう気質なんでしょうねえ、日本人は。
その伝だと、私なんか流刑地暮し13年、もう牢名主の貫禄がついてしまって動けないというところか。
うー、「ショーシャンクの空に」のモーガン・フリーマンではないか、まるで。
え?動けないのなら、ジャバ・ザ・ハットだろうって?
うーん、それは東京支社の林君に言ってね。



今でも世の会社の中では、出世競争というのが根強くあるのだろうと思うが、そういうものに無縁になって20年の私には、もはや人事異動というのがピンとこない。
今の会社が演劇製作をメインにしたころ、よく社員から人事異動をするべきだ、人心を一新すべきだと提言を受けたが、こんな小さな会社でも、そんなのが必要なのかと首をかしげたものだった。
おそらく、人事異動に自分の未来をかけている人も大勢いるのだろう。
高いところから冷笑的に見るのもほどほどにしておかないといけないと最近は思うようになってはいるが。
なお、最後に出てくる名前は、プロデューサー・ストーリーに出てくる支社のH君のことです、はい。





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100以上の番組、ライブを中心としたイベント、舞台、映画など、専らクリエイティブな世界に身を置いて30年。
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せめてはその一部でも書き残そうと試しに作ったブログ。
いつまで続くかは皆さん次第。


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