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ラジオが衰退するきっかけって?(2)

ラジオは衰退している、これはまぎれもない事実だ。
ラジオ関係者は口々にいう、このままでは早晩ラジオのビジネスモデルは終焉すると。
ラジオのビジネスモデルとは何だろう。
もちろん、NHKと民放ではビジネスモデルは違う。
NHKはテレビ受信料を国民から頂戴することによって、ついでにその金でラジオ放送も行なっている。
テレビの客がいる限り安泰、それがNHKのラジオである。


民放ラジオはどうか。
時間をスポンサーに切り売りし、その上がりでメシを食っている。
つまり、民放ラジオにとって時間で切り分けた放送こそ商品、メシの種である。
しかし、何故、その時間が商品として成立するのか。
それは、その時間を共有している消費者(リスナー)がいて、そこから流れてくる情報に対してきわめて親和性が高いからである。
その情報に対しては、リスナーは基本的にポジティブに反応する、また信頼もしている。
だから、その時間に流れるスポンサーの情報(つまりコマーシャル)に対しても、自分にとって有益であると判断すれば、積極的に活用しようという構えでいると考えてよい。
ラジオは友達、ラジオは仲間、そんなウェットな関係が、放送とリスナーの間に存在することは私たちの中ではよく言われたことだ。
テレビはドライ、ラジオはウェットなメディアだ、という風に。


で、そこまで信頼されてきたラジオが、今、急速に信頼を失いつつあるのではないか、私はそんな気がするのだ。
特に若い世代を中心に、信頼に値するメディアとは思われなくなっている。
ネットやマルチメディアなど、オールタナティブが次々に生まれてきたというのも一因だが、それに煽られるように信頼をも失いかけている、それが今のラジオではないかと思わないでもない。
信頼を失うきっかけは何だったのか。
ラジオショッピングがうざい、新興宗教の番組やスポットがうざい、何か安直に番組が作られていはしないか。


しかも、ローカル局はただ東京からのネット番組を垂れ流すだけ。
それが価値を持っていた時代は確かにあったが、今は東京の情報なんかネットで幾らでも手に入る。
いや、東京だけではない、全国の情報、全世界の情報が東京というフィルターを通さなくても易々と得ることができる。
何ゆえ、東京からの情報だけで地方の人々は納得すると思うのだろう。
そういう意味では、すでに東京一極集中のメリットは地方からは感じられなくなりつつある。
別にそれが東京にある必要はないのではないか、そういうものが増えている。
ガセ情報だったが、会社の本社機能が東京から西に移り始めた、なんてのがあった。
これは原発事故関連で、東京にいると放射能に少しずつ汚染されるのではないかという危惧が、巷間ささやきはじめられたからだと言う人もいる。
考えてもみよ、ネットで全国全世界がつながっている今、東京が情報の中心である必要などまるでないのだ。
中心なんてバーチャルなものでいい、東京という具体的なものがいつまでも中心でいる時代は終るべきだと。


そう、ラジオの人々は、この部分でも危機感を共有できていない。
東京に制作を委ねるのは時代に逆行している、情報はどこでも共有できるのだから、一方的に東京というフィルターを通して情報が流れてくるべきではない。
多分、今の状況に満足していないリスナー達はそう思うのではないだろうか。
なのに、ローカル局はそう思わない。
いや思っているのかもしれないが、制作費がないから東京から貰っていたほうが合理的だと判断したというのが現実だろう。
今、ラジオが内部の努力で何とかビジネスを成り立たせようとしているのは理解できる。
しかし、それだけでは衰退は止まらない。
情報の流れが今のままでは、リスナーは満足しない。
もっとヴィヴィッドに情報を流す努力をしないと、他のメディアに完全に押されたままである。
もう少しインターネットにからめとられているユーザーの動向にセンシティブであるべきだ。
今のラジオでいいと思うなら、多分、目の粗いザルのようにリスナーは一人二人落ちていくことだろう。
それを使って、新しいユーザーを掬えるようなザルにならないといけない、ラジオは。
なのに、今のラジオ業界。
見ザル 言わザル 聞かザル だものなあ。



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100以上の番組、ライブを中心としたイベント、舞台、映画など、専らクリエイティブな世界に身を置いて30年。
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