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育てる心~ラジオに望むこと・3

あるディレクターから、こう言われました。
「最近のブログ、過激ですね。」
過激だからやめろというのではなく、そういう問題提起に共感するという意味のようです。
ラジオの現場の空気は停滞している、制作者を集めた会議をやっても、何か面白い話ないですか的な問いかけで終わってしまう。
上からのその種類の問いかけに応じる人は少ないようです。


10月からは、こういう方針で新しい番組を作って行きたい。
プランがあれば、担当Pに提出してほしい。
そういう問いかけならば答えようもあるのかもしれませんが、その前提である方針が提示されないのが現状のようです。
方針がはっきりしていれば、どういう結果を生み出せば合格点なのかがわかりやすい。
でも、何を達成するのかを具体的に提示してもらわなければ、力の弱い立場のものには提案のしようがないでしょう。


方針、例えば、昼帯の聴取率を上げる、FM大阪なら802の数字を越える、狙いは30代、40代の女性層。
とにかく、その層だけでも802に勝てれば合格点、具体的にどうするか、みんな考えてほしい。
そのための予算は、これこれ、という風に。
ただ、面白い番組を考えろでは、誰も手を上げないでしょう。
焦点さえ絞れれば、そこで必要なものも見えてきます。
ぼやけた空間で、何かを作れと言っても、あいまいなものしか考え付かないでしょう、普通なら。


会議をするなら、焦点を絞るための場にするべきです。
まず、放送局側がオリエンテーションを行い、そのための方策(ソリューション)を提案してもらう。
広告業界ではあたりまえのことですね。
商品はこういうもので、その特徴はこうこう、こういう層にこれぐらいのボリュームで売りたい、そのための広告プランを考えてほしい、予算はこれこれ。
すべてがはっきり見えています。
これぐらいしないと、考える方だって迷ってしまいます。
ラジオ局がディレクターを集めて説明する時に、そういう具体的な着地点が明示されていますか?
ぼやけたまま会議に持ち込み、みんなの力で焦点を合わせてくれといっても、そんな場ではぶれまくるだけです。
焦点を合わせる場というのは、そんなアバウトな環境下では無理でしょう。
経験をつめば誰でもがわかるはずなのに、その経験がつめなくなったのが今のラジオ局なのかもしれません。


つまり人が育たなくなっているということでもあります。
経験を有効につめない、賽の河原の石積みと同じ。
積んでも積んでも、お前の石の積み方は、ここが悪いといって、上司につぶされる。
理由は本質的には明らかにされず、ただ、お前は間違っているとだけ告げられる。
もちろん、ここでその理不尽を問い返せば、二度と仕事の話は振られない。
ラジオ局側、答など持っていない、今後も仕事がほしければ、俺たちの問いかけに答えろ、と言い続けるのでしょう。


確かに、右肩下がりに業績が悪くなっている業界に、状況を打開するような方針があるはずもないというのも事実です。
そんな方針があればとっくにやっているはずですし、現場だって、それが自分たちの立場を強くし、実入りもあるのなら、こぞってプランを出し合うはずでしょう。
現場からプランが出てこないとするなら、それは方針に現実味がないからに他なりません。
今のラジオの現場は、放送局の社員ではありません。
自分たちの身分は保証されていないわけですから、失敗したら切られるような環境で大胆なプランを提案するなんて考えられないのではないでしょうか。


状況を変えるのは、イノベーションだというのは、私が何回も書いてきたことです。
イノベーションは管理の下には生まれません。
ある意味、混沌、権力者を否定する要素もからまりながら、それは進行します。
管理が強まればイノベーションを起こすベクトルは弱まるでしょう。
文化は辺境からやってくるといいますが、イノベーションも又同じだと思います。
その場にいないものたちの手で、次のトレンドは生まれ、それがビジネス化していくのです。
今のラジオ局がやっていること、縮小スパイラルそのものです、そこから脱するのは、簡単ではありません。


営業はもっと売れ、制作はもっと面白い番組を作れ、だけではこの太い下方トレンドを止めることはできません。
そんなこと、ちょっと考えれば明らかなのに、誰も指摘しないラジオ業界。
私の言うことが過激だとすれば、それはほとんどの人が何もしないまま、下へ下へ流されているのだということを証明しているようなものです。




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100以上の番組、ライブを中心としたイベント、舞台、映画など、専らクリエイティブな世界に身を置いて30年。
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せめてはその一部でも書き残そうと試しに作ったブログ。
いつまで続くかは皆さん次第。


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