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育てる心~ラジオに望むこと・1

明日から、シリーズ「ラジオに望むこと」を書くといいながら、2日もあいてしまいました。
言いわけはやめて、今日からシリーズ的に書いていこうと思います。
第一回は、育てる心についてです。


今のラジオ局、総じて人が育たなくなった気がします。
私が現役の頃は、どのラジオ局にもユニークな人材がいて、多くの情報を発信をしていたように思います。
ラジオという世界で純粋に培養されたというか、他のメディアは全く必要がない、ラジオだけで人気者が生まれ、ラジオの世界だけで自分の能力を最大限に発揮する逸材が生まれたものです。
それが、いつの頃からか、ほとんど生まれなくなりました。
ラジオだけで、新しく能力を発揮した人物、皆さんは何人あげられますか。


FMOを見ていても思うのですが、社内でも人が育っていません。
人を育てるための何かが欠けているのです。
それは何なのでしょう。
必死になって自分の能力を発揮しても、それを評価するシステムがないということなのかもしれません。
そうなれば、必死になるだけ損なのです。
優秀な人材であればあるほど疲弊します。
何故なら優秀な人材は、時間内の集中度が密であり、漫然と時間をつぶす凡人とは疲労度が違うのです。
また、優秀であればあるほど、自分に妥協しません。
それが、結果的にどれだけの負担となってその本人に戻るかは、凡人の知るところではないかもしれません。


私の頃は、それでも何らかの形で、その負担に会社は報いてくれていた気がします。
時間を自由に使っていいよ、君の好きにしていいよ、という好意的な扱いです。
もちろん、そんなことを公に言う人はいません。
でも、ほっておいてくれた、そしてちゃんと残業代も払ってくれた。
今はどうでしょう。
勝手なことは許さない、残業代はカットされる、つまらない管理作業ばかり強制される。
人を育てようという雰囲気がないのです。
育てるといって、何をどう育てるのだという声が聞こえてきそうです。
それぐらい、目標を見失っている、それが今のラジオ業界なのではないでしょうか。


社員はこうあってほしい、その具体的な姿が今のラジオ局にないのです。
営業マンには売上を上げろという命令はあっても、その方法論は提示されません。
自分の力で売上を上げろと言われても、上司がお手本を見せることができません。
お手本がなければ何もできないというのも問題かもしれませんが、上司が何の手本も見せられないようでは説得力はありません。
制作の世界でも同じ。
上司に、制作の経験がない人がいたり、経験があってもスキル的にお粗末な人がいたりします。
つまり、本物のプロフェッショナルを扱う力がないというか、相手にされないというか。
そんな場で、人が育つか、多分せっかく伸びようとする芽を次々摘んでしまいかねないような気がします。


本物は余裕がありますから、人を育てる余地も常にキープします。
何ちゃってプロデューサー、何ちゃって管理職には、その場にいることが精一杯で、日々の見事なまでの育てるスキルがありません。
FMO、私が多少なりとも才能を見出していた連中、もはや枯渇したというか、上昇するためのベクトルを維持できていません。
飢えがないのです、耐えられないほどのハングリーさがないのです。
人を育てないと、自分が生きていけない、そういう切羽詰まったところがない。
自分たちで番組が作れないなら、JFNの番組を流せばよいというソリューションが跋扈する局に、そのハングリー精神を求めるのは不可能かもしれません。


望むこと、それは「育てる心」を忘れないでほしいということ。
社員も育てられない放送局に、DJを育てることもできなければ、制作スタッフを育てることもできません。
育てる心、自覚してほしい、それは日々の作業です、地味な営みです、でもそれがなければ未来はありません。
大体、今のラジオ局、誰をどう育てたらいいのか、その答えを持っていないようです。
私が現役の時代にそれはあったのか、いや、それはあまりに自明すぎて、わざわざ言葉にしなかったのかもしれません。
毎年新しい人が入ってきて、そして育って行きました。
社員も、DJも、制作スタッフも。
それが、ある時からそうでなくなった。
その理由は?


その話は、また次回以降に。




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100以上の番組、ライブを中心としたイベント、舞台、映画など、専らクリエイティブな世界に身を置いて30年。
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いつまで続くかは皆さん次第。


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