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ラジオの入口

ラジオのことを色々書いてきました。
ふと、思いました。
今のラジオの未経験者たちは、どの入口から入ってくるのかと。
私の時代には、家にすでにラジオがありました。
そのラジオを通じて、日常にはない娯楽が身体の中に取り込まれていくのがわかりました。
音楽、笑い、人々の心、正直とても楽しい時間を与えてくれました。
ラジオの入口は家の中にあったのです。


今、ラジオは家の中にあるのでしょうか。
入口がなければ、誰も新たに入ってこられません。
また、入口を探してまでも、その娯楽を享受したいと思うほどの影響力は今のラジオにはありません。
影響力があった時代、そうですね、例えばJ-WAVEやFM802が生まれた頃は、まだ十分話題性があったみたいですね。
ラジオが衰退した理由、やはりネットの時代になったからかもしれません。
若者たちの時間は、ケータイだったり、ネットだったり、ゲームだったり、私がラジオに使っていた時間は簡単にこれらに置き換わってしまいました。
音楽業界も同じような嘆きを表現していますね。
CDが売れなくなったのは、非合法にネットでダウンロードしているからだという声も大きい。
気持ちはわかりますが真実からは、ちょっとずれているような気がします。
じゃ、ダウンロードを規制したらCDが売れるようになりますか?
ますます音楽業界から若者たちが離れていくだけではないでしょうか。


ラジオに対して、若者たちが仲間意識を持っているか。
お分かりの通り、ラジオにシンパシーを持つ層は中年以上が大半です。
若い頃に入口を見つけ、そこから入ってラジオの世界を体験した層が今も固定リスナーとして支持してくれているのは事実です。
しかし、若者はその入口を意識することはありません。
入口がどこにあるかを考えることもしません、他のメディアで満足しているのですから。


このままだとリスナー層はますます高齢化し、衰退していくことは目に見えています。
どうやって若い層をつかまえるか、何かそんな努力しているでしょうか。
今までの客で何とかしのいでいる、ラジオショッピングなんかその典型。
多分、若い人はラジオショッピングなんか目もくれないと思います。
そこにイノベーションはありません。
橋下大阪市長的に言えば、ラジオなんか文楽と一緒。
新しい客をつかまえて、さらに発展していく努力をしているように見えない。
ま、文楽に関する私の意見は、橋下さんとは違いますが。


私がよく指摘する、制作費がないからと言って安易に東京からのネットを受け入れていいのかというのも、このラジオの入口を狭くしているのに等しいと思うからです。
東京のラジオを聞きたいとリスナーが望んでいるからネットします、なんて愚の骨頂。
新しいラジオファンをそれではつかめません、イノベーションのないところに若者が寄り集まるはずもなし。
とにかく、そこに何かわけのわからないもの、それでいて魅力的なものが、泉のようにあふれていればこそ、新しい人々は集います。
東京からのネット番組なんか、もはや陳腐なコンテンツです。
自分たちの住んでいるところから生まれてくるイノベーションこそ、若者たちが望むもの。
それが、全く発信できなくなった町からは、若者はどんどん逃げて行きます。
情報の過疎化は、町の過疎化につながります。


だから、自分たちの町を守りたい、ラジオに若い人たちがもっと参加できるようにしたいと思えば、情報を発信する場を常に持つことです。
その場を東京に渡している、それが今の地方ラジオなのです。
そんなこと言っても、我々には作る力も金もない、と保守的なことを繰り返していては、下方スパイラルは強まるばかりです。
とにかくラジオの入口を増やす、何故それができないのですか、地方のラジオ局、とりわけ大阪や名古屋の基幹局の皆さん。


そういえば、そのラジオの入口として話題になり始めているのがradikoです。
このブログでも何度か書いています、radikoはパソコンやスマートフォンというメディアを通じて、若者にラジオへの入口を明示しています。
何だろう、このアプリ、何だろうradikoって?
若者はそのアイコンに興味を持っているはず。
それは、ラジオという新しい世界への入口なのだと何故業界は主張しないのか。


今のラジオをネットの世界に置いただけでは、radikoの未来はありません。
もっと色々可能性があるはずです。
例え短期的に今のラジオ局に不利益であっても、イノベーションを通じて新しいラジオの世界を若者たちに体験してもらわないと、一体この先どんな輝かしい未来がラジオにあるというのでしょう。
地域制限という規制を緩和し、実際の聴取実体のデータを開陳し、競争原理の下でお互いに切磋琢磨する、その意欲が重要なのです。
何とか、自分が経営をやっている間はごまかしごまかしでも生き延びたいという発想はやめてほしい。


ま、これ以上は繰り返しになるからやめておきます。
とにかく、ラジオ業界の皆さん、ラジオの入口はどこにあるのか、まずそれをみんなで認識するところから始めてみませんか。
とにかく、自分がいる時だけ何とかなればいい、そんな人たちに経営を任せるのはもうやめませんか。



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100以上の番組、ライブを中心としたイベント、舞台、映画など、専らクリエイティブな世界に身を置いて30年。
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いつまで続くかは皆さん次第。


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