Entries

㈱radikoの黒字化

文化通信によると「㈱radikoは11年度決算で黒字化した。」らしい。
14日の株主総会で発表したというのだが、さてこれをどう評価したらいいのだろう。
企業の決算が黒字というのは、誰が考えても万々歳なことだ。(粉飾決算でない限り)
だが、ラジオ局側からするとすこし複雑かもしれない。
何しろ、㈱radikoの売上は、どう考えても参加各局からの会費だからだ。
最新資料によると、現在参加局65局+放送大学。
まあまあの売上、まあまあの黒字額(多分何千万ぐらいかな?)ではないだろうか。


とはいえ、文化通信にはこんな記事もある。
「在京ラジオ6社11年度決算、赤字4社に増」
在京6局というのは、TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送、エフエム東京、J-WAVE、RFラジオ日本のことだろう。
2/3のラジオ局が赤字、なのにradikoは黒字、う~ん、これをどう考えたらいいのだろう。
radikoには今のうちに力をつけていただいて、ほんとにラジオの経営が苦しくなったらそこで全部救済していただければ幸甚です、ともいえないこともない。
要はradikoと今のラジオ局が、win-winの関係になれるようなビジネスモデルの創出である。
一方が集めた金から利益を出し、一方が存続が危ぶまれるとなったら、ラジオ局は何をやっているかわからない。
もちろんradiko側から見ても同じ。
自分たちが毎年赤字で、ラジオ局側がそれで黒字になったとしても、そんな関係は長続きしない。
さて、そんなwin-winなモデルは生まれてくるのだろうか。


先日、ある人からお聞きしたところ、「シンクロアドという、ラジオCM(音声)とシンクロ(同期)して、radiko.jpの聴取放送局の画面上にバナーが掲出される商品が売りに出されている」らしい。
詳しいことは、徐々に人口に膾炙するだろうが、肝はその値段がユーザーの人数と時間の掛け算で決まることのようだ。
これをTET(テット/time exposed to target)と呼び、GRP的に使えるものになるらしい。
広告効果が数量化され、その価値が実態的に明らかになるというのは、ラジオ業界にとっても好ましいものかもしれない。


しかし、手段がどれだけ高度化されても、肝心なことはそれをラジオ局側が使いこなせるかどうかだろう。
ラジオの商売は基本的に今まで通りでいい、それに付加的にradikoによって価値がアップすると思うから我々は参加しているのだと考える局も多いのではなかろうか。
本当にどれだけの人がラジオを聞いているのか、そんなものを明らかにしたいとはラジオ局側は思っていないという人もいる。
大体、テレビ局の視聴率だって怪しいものだ。
視聴率50%というお化け番組と言っても、実際に2人に1人が見ていたということを実証した局は一つもないと。
これは私もそう思う。
街を歩いている人に、実際に見たかどうかも追調査するべきだと思うが、そんなことすれば数字が小さくなるのはテレビ局の人間なら本能的にわかっている。
サッカーの試合が30%を越えた、井岡の試合が20%を越えた、それでいいのである、余計な詮索をされたら迷惑がられるだけだ。
ある意味、戦争中の大本営発表のようなものである。
都合の悪い情報は開示しない、視聴率なんか気分の問題であり、みんなが見ていますという指標として広告業界の人間が思ってくれればそれでいいのである。


さて、radikoの話にもどる。
本当の数字なんか要らない、USTREAMのような今何人アクセスしていますなんて数字、絶対にいらないと言う声もありそうだ。
自信があるない以前の問題。
悪い数字が出てイメージダウンするリスクを考えると、そんなもの公にするなんてバカのやることとしか思えないようだ。
リアルタイムに聴取率を競って、その数字でリスナーに遊んでもらう企画なんて、恐ろしくってどこもやらないだろう。
ラジオって、本当は自由競争なんかしたくないのではと思うことも多い。
みんなで護送船団方式的にwin-win的な経営をこれからも続けて行きたいのではないか。
何しろ、国から頂いている電波を共有し合っている仲だ。
新しい勢力が入ってきそうなら、団結してそれを追い返そうというギルド的な性格をもったラジオ局連合である。


ということで、radikoの黒字、ラジオ局の赤字というアンバランスが生まれ始めた2012年である。
これからそれがどう推移するか、興味を持って見守って行きたいと思う。





スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://from3.blog.fc2.com/tb.php/181-40211e84

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

四季の花時計

プロフィール

フロムさん

Author:フロムさん


100以上の番組、ライブを中心としたイベント、舞台、映画など、専らクリエイティブな世界に身を置いて30年。
言いたいことは一杯あっても、口に出せないことだらけ。
せめてはその一部でも書き残そうと試しに作ったブログ。
いつまで続くかは皆さん次第。


ツイッターHN :abex795 

アクセスカウンター

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
テレビ・ラジオ
179位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
ラジオ
10位
アクセスランキングを見る>>

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

QRコード

QR

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる