Entries

シリーズ ラジオの売り方(12)~最終回

ラジオの売り方について、何やかんや書いてきました。
大したこと書いてないじゃないかという批判はあるかもしれませんが、とりあえずこのシリーズでのラジオの売り方を考えるのは今回を最後にしたいと思います。


まあ、色々提起してきたつもりでおりますので、読まれた方はそれなりの受け止め方をされたことでしょう。
結論を少しまとめまてみます。、
ラジオは広告代理店によってビジネスモデルが作られ、今もそのモデルの中で商売が継続されている。
広告代理店は、ラジオを売るということに従来ほど熱心ではない。
にもかかわらず、ラジオ局は広告代理店(ローカル局はその代理店に直結しているキー局)への従属関係を維持し、そこから離れた別のビジネスモデルを見出していない。


今でも、ラジオ局の営業マンの価値はどれだけ代理店の人間と親しいかで計られているのではないでしょうか。
いざと言う時に、代理店に助けてもらえるかどうか、その人脈を持っているかどうかで、放送局内での力関係も変わってくるのです。
営業力=業界の人脈という構図は今も変わりません。
FM局なら、レコード会社を初めとする音楽業界とどれだけ深くつきあっているか、音楽プロダクションの重鎮とどれだけ酒席をともにしているか、音楽出版業界の方と日々のつきあいはあるか、等々。
営業的な人脈を持っている人は放送局内で強いです。
リスナーとどれだけ深い関係を持っていても、社内ではそんなことは評価されません。
何しろ、今の放送局内で権力を握ろうと思えば、どれだけ業界から金を持ってこられるかにかかっています。
金をつまんでくる能力さえあれば、社長でさえ意のままに動かすことができます。
何しろラジオ局の社長なんて、たよりないものです。
業界の人脈を構築するほどキャリアを積んではいませんし、社長になってからはふんぞり返るしか自分の居場所を持てません。


社長なんて、正直なところ孤独なものです。
会社の調子がいい時は、別に何もしなくても売上はどんどん伸びていきます。
その金に群がる人はいくらでもおり、その人たちは社長、社長と寄り添ってきますし、毎日そういう基盤の上で会社にいれば、時間は勝手に埋まっていきます。
忙しいな、楽しいな、そこそこ金も使えて、やはり社長は1回やったらやめられんと思ったりすることもあるでしょう。
しかし、ひとたび業績が落ち始め、もはや金のにおいのしなくなった場所にミツバチはやってきません。
毎日が憂鬱な日々が続きます、このままでは会社はやばい、何とかしないといけない、そこで社長は他の役員に叫びます。
「おまえら、何とかしろ!赤字を出さないよう対策を考えろ!大体、おまえらたるんどる!」
たるんどるのは、お前じゃ!と声にならない叫びがあちこちから沸いてくることもあるでしょう。


昨日引用した津田栄さんも、衰退する企業の根本的な問題は、企業の社長などのトップにあると指摘されていました。
これは私も同感です。
いくら部下が必死になっても、トップがくさっていればその努力は空回りするだけです。
いや、必死になった分、自分が傷つくのが実際です、それぐらいトップの連中は物事の道理をわかっていません。
自分は、優秀だと思っていますし、自分のいうとおりにすれば会社もうまく行くはず、行かないのは俺の言うとおりにしないお前らが悪いと信じきっています。
部下が喜々として働き、社長を初めとするトップに信頼を置いているとするならば、ここまでラジオは売上を落とさなかったでしょう。
そんな信頼、今のラジオ局にはほとんどありません。
誰も喜々として働いていない、トップを優秀だとは思っていない、もはやラジオには未来はないのではと疑い始めている。
何が、radikoは電通がやるから大丈夫、なんでしょう。
何を他力本願なことを言っているのでしょう。
毎月毎月リクープもされないradikoの負担金が50万前後も支払われているのに、電通にまかせていればそのうち何とかなるなんて楽観論が何故言えるのか。
もちろん、電通は偉大です。
そのうち、radikoの新しいビジネスモデルを開発し、その分配がラジオ局に対しても行われるだろうと期待するのはかまいません。
しかし、もし期待がはずれたらどうするのでしょう。
それも電通の責任ですか、そんなわけありませんよね。


自分の会社の商売のやり方ぐらい、自分で考えなさいよ。
他力本願じゃなくて、自分たちの力量にあったビジネス、それに見合う売上は何かをもっとマジメに考えなさいよ。
おれの言うとおりにやれと言ったって、その通りやって何が社員に戻ってくるのでしょう。
給料上がるのですか、労働過重が改善されるのですか、新しい人を採用してくれるのですか。
ただ経費を削り、人を減らし、安い労働力の調達しか考えず、それでいてリスナーから嫌われるような放送ばかりしている、それが今のラジオ局の政策じゃないですか。
もはや未来がない、という考え方を否定することなど誰にもできない、そうじゃないですか?


以下は、昨日私がツイッターに書いたことです。
「個人的なことを言いますと、折角あれだけ努力して稼いだ金を、何てことに使うんだ、もっと楽しい職場にして、みんなの創意工夫を引き出せる環境を作れ、それぐらいできるだろうと叫びたいぐらいです。みんなラジオが好きなんだ、それを商売に使えないでどうすると思うのですよ。」
「ラジオが好きな人って一杯います。それをコアに新しいビジネスぐらい創出できないのかと思います。商売のやり方が今までのままだとクライアントは乗ってきません。ラジオが好きな人とその人たちをターゲットにするクライアントの橋渡しをすればいいのです。今まで広告代理店がやってくれたことです。」
多分、このシリーズの最後にふさわしい言葉ではないかと思い、再掲しました。
私は、もはや放送局の当事者ではないので、話がどこかずれているかもしれませんが、何かの参考になればと書き綴ってきたわけです。
ラジオの売り方、もっと地道な提言もあったと思うのですが、それを許容するような余裕はもはやラジオ局にはないかもしれない、そんな気もします。
今後も、思いついたら何か書くでしょうが、とりあえず今回でシリーズ、ラジオの売り方を終了したいと思います。
新しいシリーズにまたご期待ください。



スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://from3.blog.fc2.com/tb.php/160-de7a7540

トラックバック

[T8] まとめtyaiました【シリーズ ラジオの売り方(12)~最終回】

ラジオの売り方について、何やかんや書いてきました。大したこと書いてないじゃないかという批判はあるかもしれませんが、とりあえずこのシリーズでのラジオの売り方を考えるのは今...

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

四季の花時計

プロフィール

フロムさん

Author:フロムさん


100以上の番組、ライブを中心としたイベント、舞台、映画など、専らクリエイティブな世界に身を置いて30年。
言いたいことは一杯あっても、口に出せないことだらけ。
せめてはその一部でも書き残そうと試しに作ったブログ。
いつまで続くかは皆さん次第。


ツイッターHN :abex795 

アクセスカウンター

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
テレビ・ラジオ
214位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
ラジオ
7位
アクセスランキングを見る>>

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

QRコード

QR

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる