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シリーズ ラジオの売り方(8)

ラジオはもはや正攻法では売れない、そういう声が一般的になってきました。
クライアントからすると、例えば今度の新商品、どういう広告展開をしようと考えた時に、テレビは対象になってもラジオはよほどの事がない限り、検討はされないのが普通でしょう。
むしろ、広告代理店がラジオも加えましょうと言ったら、「それでどんな効果があるんですか?」と聞かれて絶句するだけではないかと。
ラジオって、広告効果のデータがなさすぎるんです。
こんな風にやれば、こんな効果がありましたという資料をラジオ局はよく作りますが、それがどんな場合でも応用できるかというと、イマイチ疑問なのです。
確かにその時は効果があったかもしれないけど、今回の商品にも適用できる根拠がない。
多いんですよ、そんな話。
ラジオ局側からすると、ぜひとも出稿がほしいクライアントなのでしょうが、クライアント側は心がときめかない、担当者に相当の自信がなければ、ラジオに広告費を回すことに躊躇するのは当たり前かもしれません。


一時期、日本ラジオ広告推進機構(RABJ)がラジオの広告効果に関するデータを6年間にわたって収集し、ラジオ各局に提供してきました。
そのデータ、それ自体は確かにラジオの広告効果を考えさせるいい資料にはなったのですが、現実にこれを使って商売に結び付けたという実例をあまり知りません。
つまり、RABJのひとり相撲みたいな様相を呈したというか、ラジオ各局からのフォローがそれほどなかったというのが現実だったのではないでしょうか。
フォローがなければ機構も存続できず、2010年にその活動を終了してしまいました。
今では、その名前を覚えている人も少なくなった、というか、ラジオ局の社員が最初からRABJを知っていたかどうかも危ういものです。
どんな優秀なシンクタンクを持っていても、それを活用する側が無知なままでは宝の持ち腐れ。
ラジオ局側の人たち、残念ながらその方面の努力、余りにも足りないというのが私の実感なのです。
(イノベーターが少ないんですね、イノベーションなど起きるはずもなしというか。)


まあまあ、ラジオを売ることに努力している友人がいるのですが、彼はとにかく毎日広告代理店を訪ね、新しい商品の販売計画を知るや、その中にラジオを加えてくれるよう懇願しています。
もちろん、ただお願いするだけでは、クライアントはうんとは言いません。
そこで幾つか、クライアントがしょうがないなと思ってくれるような方策を色々と考えているようです。
1つは、古典的ですがクライアントや広告代理店の接待攻勢。
ラジオに出稿すれば広告的価値があるという話はやめ、ただただ出稿してもらえればあなたはこんなに得ですよという方法論。
金に余裕があるクライアントや代理店なら、よほどの堅物でないかぎり、話に乗ってくるでしょう。
そのバリエーションは色々あるのですが、ノーハウを教えることになるのでここでは割愛します。
正直、ラジオが売れるのではなく、オプションが売れるという感じなので、普遍的な方法論には程遠い気はしますね。


二つ目、クライアント、または代理店の担当が好きな、あるいは贔屓にしているタレント、アーチスト、どこかの女性、これらをラジオに出演させるので出稿よろしくというやり方。
月額30万円ぐらい出してもらえれば、相談に乗りますよ・・・。
これは私の勝手な相場観なのだが、この月額30万というのは一つのメルクマールだと思う。
30分番組であまりリスナーの数字がとれない時間帯に限定されるでしょうが、出る人にとったら時間などはあまり関係有りません。
とにかく、○○ラジオに出演という名前があればいい。
ラジオにレギュラー出演というのは、今もブランド的に有効なのです。
コミュニティFMに出演でも、そこそこ話題にはなります、それぐらいラジオに出るということには今も重みがあるのです。
広告価値はなくてもブランド価値はある、それがラジオなのです、そう思いませんか。


第三に、これは少しはまともな売り方なのですが、新商品の販促の場を地域的に設定し、看板番組とタイアップしてリスナーをそこに集める(実際に集まるのはリスナーかどうかはここでは問いません)、そのためのプロモーション費用を出しませんかという提案です。
クライアントは販促の場が気にいれば、予算を回してくれます。
早い話、どこかで展開しないといけない、それがラジオ局であろうと何だろうと提案してきて何となく面白そうなら、採用するのが当たり前でしょう。
そうです、きわめてラジオ的な商売のやり方です。
本当はこのやり方が一番手っ取り早いのですが、ラジオ局側からそんなにしょっちゅう提案は出てきません。
それは何故?
ということで、次回はこの一番手っ取り早い販促がらみのラジオの売り方について色々語ってみたいと思います。
私のラジオ局の友人、本当、なかなか頑張ってますよ。







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100以上の番組、ライブを中心としたイベント、舞台、映画など、専らクリエイティブな世界に身を置いて30年。
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いつまで続くかは皆さん次第。


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