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シリーズ ラジオの生きる道(5)

ラジオ局関係者の嘆きをまた聞くことになってしまいました。
KDDI(au)が、宣伝予算をテレビとインターネットに集約し、ラジオはすべてやめることになったそうです。
ガラケーだと、まだラジオという媒体は価値があったのでしょうが、スマートフォン優先の時代になり、より「見える」要素が重要になったのかもしれません。
もちろん、テレビしか使用しないソフトバンクのやり方を踏襲するという考え方もあったでしょう。
いわゆる選択と集中の結果、ラジオはふるい落とされたのです。
ラジオは、そういうクライアントにとっては、枝葉末節なメディアにしか見えないのでしょう。


関係者によれば、某FM局は月額700万の減だということです。
ますます厳しくなるラジオ業界のようです、一事が万事、これからも悩みは深くなる一方かもしれません。


ラジオ業界での最近の顕著な傾向は、大手のナショナルクライアントが次々とラジオ予算を削っていることです。
ラジオに金をまわすなら、インターネットにまわせという風潮を身にしみて感じます。
結局ラジオはネット媒体と近く、それで代替が効くと思われがちなのです。
ネットは、とにかく見えるのです、それがラジオとの大きな違い。
それ以上に、効果が数量化できるのです、ラジオは1ヶ月遅れの聴取率データしか出てきません。
昔は、ハガキがこれだけ来ました、すごいでしょ、なんてやっていました。
何かのキャンペーンをやると、万単位のハガキが送られてきました。
面白そうな試写会(特に007シリーズとか)をやると、応募は常に万を超えました。
ラジオと試写会の奇妙な親和性を感じたりしたものです。
確かに、クライアントにとっては、何となくラジオの効果が見えていました。
これぐらいの安い予算(100万前後)で、こんなに人が動くなら今後も続けようと思われたに違いありません。


何度も言いますが、ラジオはもっと見えないといけません。
ラジオはインビジブルな存在です。
それゆえ、広く衆知させようと思えば、いかにビジブルにするかに力を注がねばなりません。
とにかく、これまでは広告代理店がラジオをビジブルにしてくれていたのです。
ラジオ局の努力で、その結果をクライアントに見えるようにしたわけではありません。
ラジオ局がマーケティング担当をつれて、提供していただいた結果、こんな効果がありましたなんてプレゼンをしているのを私は見たことがありません。
代理店に言われるがままに、企画書を提出し、資料をまとめてきました。
イニシアチブをとって提出できるのは、聴取率の結果だけですが、局によってはその資料すら数字が悪いといって開示しなかったりするのです。
時代のキーワードはディスクローズ。
ラジオは、データもなしに闇雲に商売を続けているのでは、ネット時代には生き残れません。


ラジオの生き残る道、それはどうやって自分たちが見えるようにするか、です。
先日、私はテレビは結果を見せるもの、ラジオは過程を伝えるものと書きました。
言いかえると、ラジオはたまごっちを育てるように、リスナーに訴求せよ、ということです。
ラジオ=たまごっち、今はそんな気持ちが強くしているのですが、その話はまた次回にでも。



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100以上の番組、ライブを中心としたイベント、舞台、映画など、専らクリエイティブな世界に身を置いて30年。
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