Entries

シリーズ 広告代理店・16 ~小林克也氏との出会い

私がディレクターになって初めて担当した番組の広告代理店は大阪のサンケイ広告さんで、クライアントは日刊アルバイト情報(後に「J・One」)を発行していた情報センター。
当時は大阪では有力なクライアントで、そのアルバイト情報に連載していた漫画「oh!バイトくん」で、今や朝日新聞に連載を持たれて大活躍のいしいひさいちさんがデビューされたのです。(覚えている人は少ないでしょうが。)
実は、提供番組のディレクターということで、私もアルバイト情報に毎回エッセイを書かせていただいていたのですが、その時のカットもいしいひさいちさんが書かれておられました。
今から考えると恐れ多いことです、しかも、その時の雑誌はほとんどなくしてしまい、今や1冊しか手元に残っておりません。
私の話に合わせて、毎回いしいひさいちさんに挿絵を書いてもらっていたなんて、本当に光栄なことです、喜ばないと。


サンケイ広告さんには、本当に新米ディレクターである私を一人前に扱っていただき、広告代理店の仕事を色々と教わりました。
コマーシャルをちょっと作ってみませんかと言われて、今から考えると実にお粗末なコピーでオーディションCMなどを作ったりしました。
多分、鼻でせせら笑われるようなできだったと思いますが、熱心に聴いていただき、アドバイスも受けた記憶があります。
ほんと、穴があったら入りたいという気分ですね、今も。


さて、それからしばらくして、ちょっとカルチャーショックを受けた代理店がありました。
マッキャン・エリクソン博報堂(現マッキャン・エリクソン)といい、アメリカの代理店マッキャンと博報堂が合弁して作った会社です。
当時はまだ東京にしかオフィスがなく、打ち合わせに態々何回か東京まで行ったりしました。
ある番組を現在プロモート中なので、君、ちょっとやってくれないかと上司から指示されたのがマッキャンとの出会いでした。
クライアントは、ネッスル日本(現ネスレ日本)で、本社は神戸にありました。
指示された内容はこうです。


今度、イギリスのBBCが世界向けに作っているブライアン・マシューの「Top of the Pops」を毎週送ってもらって放送することになった。
で、それを使ってどんな番組にするか考えてほしい。
代理店はマッキャンエリクソン博報堂で、この企画をネッスル日本に提案し、ほぼ応諾を得ているらしい。
日本のDJとして小林克也が考えられているので、ちょっと内容の打ち合わせなどもしてくれ。
ディレクターをやり始めて間もない君には、まだ荷が重いかもしれないが、基本的に英語の番組になるので、君がやるのが一番いい、じゃ、たのんだよ。


確かにすごいプレッシャーでした。
小林克也さん、もちろん名前は知っていました。
英語のDJとして、脚光を浴び始めたころで、「ベストヒットUSA」はまだ始まっていませんでした。
多分、まだ小林さんの顔は誰も知らないという時代、会ってみて初めて私もご尊顔を拝し奉ったわけですから。
上司から英語だから君やれというのも私としてはよく分らない話でしたが、とにかく手探りで番組の内容を検討し始めました。


「Top of the Pops」、BBCのサイトに簡潔にこう書かれています。
「Long-running music chart show featuring videos and performances」、ああ今ではPVや生ライブを流しているテレビショーになっているんですね。
で、当時、日本に送られてくるのは、オープンリールの10号テープ。
BOAC(今の英国航空)の貨物便で送られてくるので、ほぼ制作されてから1週間で日本に届きます。
これを、適当に編集して30分の番組を作れ、DJは小林克也、なお、英語の部分は日本サイドで書き起こしてスクリプトにし、希望者全員に配れとの仰せでした。
何か、考えるだけで大変な感じしませんか?


そうです、こういったコンセプトの企画が広告代理店からクライアントのネッスル日本に提案され、それが了承されてFM大阪に下りてきたというわけです。
じゃ、一応これをブレイクダウンして実際のプログラムに置き換えてくれる?今度、東京でクライアント交えてプレゼンするからよろしく~。
ま、そういう感じで、私の元に来たわけですが、正直、それを伝えられる代理店の方には少々驚かされました。
何か、言葉に英語がやたらと混じる。
しかも、その英語の意味が、広告用語なんかほとんど知らない私には、何を言っているのかわからない。
アカウントエクゼクティブは何とかわかっても、アカウント何ちゃらとか、マーケティング何ちゃらとか、ほぼアメリカの部署名や役職を名刺に書くものだから、この人が何している人かさっぱりわからず。
ま、顔と名前だけ覚えていればいいかという感じで、何とかオーディションテープの作成までにはこぎつけましたが、今でも何が何だかわからないまま。
ということで、あの時のことは今も言葉で再現できないというのが正直なところです。


話が、少しややこしくなってしまいました。
気を取り直すために、ちょっとブレイクして、続きを書きたいと思います。
ほんと、何か私自身も何をどう表現していいやら、わからないといいますか~。
また、次回。






スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://from3.blog.fc2.com/tb.php/119-a35173d8

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

四季の花時計

プロフィール

フロムさん

Author:フロムさん


100以上の番組、ライブを中心としたイベント、舞台、映画など、専らクリエイティブな世界に身を置いて30年。
言いたいことは一杯あっても、口に出せないことだらけ。
せめてはその一部でも書き残そうと試しに作ったブログ。
いつまで続くかは皆さん次第。


ツイッターHN :abex795 

アクセスカウンター

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
テレビ・ラジオ
151位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
ラジオ
11位
アクセスランキングを見る>>

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

QRコード

QR

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる