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シリーズ 広告代理店・12

私が営業外勤担当だったのは、1980年~1984年の4年弱でした。
言うなら、それほど長い間ではありません。
でも、その間に起こったことは、本当に色々ありました。
何回も書きますが、制作部から営業部に移った当初は、大きな代理店を担当させるのは不安だということで、とりあえずは扱いの少ない中堅代理店を担当させられ、後は適当に営業してきてくれという感じでした。
ただし、イベンター、レコード会社、映画会社、梅田コマなどの劇場は、制作部時代のつきあいもあるだろうから、全部担当してもらうということになりました。
私が担当して、従来の倍以上の売上を達成したのは、結局これらのクライアントを担当してたこそでした。
ま、そんな話を少しずつ書いてみようと思います。


しかし、私、営業に4年いたんですよ。
後半は、なかなか優秀な営業マンだったと思うんです、売上も毎年右肩上がりだったはずですから。
でも、何故か、社内ではそんな話はあまりなし。
というか、どれだけ慣れても、大きな代理店はついに最後まで担当させてもらえませんでした。
そういう担当がなくても、売上を上げていたんだからいいだろうということだったのでしょうか。


結局、私は制作畑の人間で、営業は仮の場所(生意気な奴のお仕置きの場所)という位置づけだったのかもしれません。
その証拠に私が人事異動で制作部に戻る内示を受ける時、何故か営業部長は会社に帰って来ずじまい。
え?私の内示は?と呆然としている私に、営業担当常務が私を手招きし、「君、聞いている通りだ、長い間ご苦労さん。」と一声かけて、そのままお帰りになりました。
聞いているとおりって、聞いてないよ~第一、長い間ご苦労さんって、オレ懲役に行ってたヤクザかよ~。
「営業ではよくやってくれた。惜しいが又制作に戻って、存分に力を発揮してくれたまえ。」ぐらい何故言わん!
何かバカバカしい思いで次の日も出社すると、営業部長がひとこと。
「お、常務から聞いてくれたか?昨日いなくてすまんかったな。後の引継ぎよろしくやってくれ。」で終わりです。
どう思います、みなさん。


さて、広告代理店の関連話を続けます。
放送局は広告代理店を対象に色々な営業企画を提案するのですが、その一つにスポット企画というのがあります。
つまり、スポットを100万円分打ってくれれば、例えばゴルフに招待するとか、プロ野球のボックスシートに招待するとかです。
これは今も何らかの形で行われているはずで、そうですね、本来予定されていなかったスポット出稿を引き出すため、代理店の方が喜びそうなものを提供するという企画なのです。
たまには名門コースで、ゴルフをしたいなと思っている代理店の方、北海道のスキー場でパウダスノーの上をすべりたいなと思っている若手の営業マンの方、そういう方に、貴方が差配できるクライアントのスポット出稿をうちに下さればご招待しますよと耳にささやきかけるというか。
サッカーのワールドカップ招待、イチローの野球を見にシアトル招待、何なら社内で落ちなくて困っている領収書をいただければ、こちらでその額をお渡ししますという領収書企画。(笑い話みたいですが、真偽のほどはムニャムニャ。)
ま、こういう本来なら得られなかったスポット出稿を、娯楽をえさにして吊り上げるというのでしょうか、この世の中、どこの会社でもよくあることではと思いますが、違いますか?


さて、その中でも一番辛かったのは、毎年夏信州で行われるゴルフ企画です。
1台大型バスをチャーターし、広告代理店の方30人ぐらいを招待する2泊3日の企画でした。
つまり、3日間ゴルフをしながら朝から晩まで接待するという企画。
1口100万なら売上3000万ということで、やり始めるとやめられなくなります。
会社役員とか部長や次長、課長は、それほど大変ではないと思いますが、私ら平の営業マンは朝から晩まで動きっぱなし。
準備の段階から、ゴルフの賞品を買いに行ったり、酒や菓子類を買いに行ったり、お帰りの際のお土産を用意したり。
宴会になったら、とにかくお酌をしたり、お客さんからの要望を聞きに走ったり、それを注文に行ったり、自分の分を食べている暇がないというか。
終われば、どこかへ連れて行けという方にはお供をするし、マージャンをしたいという人にはお付き合いするし、本来許されていないビデオを調達して、夜遅くまで上映会したり。
お客さんはいいですよね、適当にあきたら寝れますから、でも私たち営業マンは最後の一人が寝るまで、勝手に寝ることはできません。
いえ、ゴルフも含め一番動き回った人間です、眠くないはずがない、それでも寝ちゃいけないのです、本当辛いです。


帰りのバス、ほんとへとへとです。
でも、幸いなことに、お客さんもさすがに眠いのか、やれビールだの、やれ何かを買って来いだのとは言わず、バスの中では静かに寝てくれます。
そうなると、へとへとの当方、かえって寝れないんですよね。
皆さんの寝顔を見ながら、寝ている人相手には何もアナウンスできずヒマそうにしているバスガイドさん相手に、うだうだと会話。何か、バスガイドさんに対しても接待しているという気分になったりして。
何で、こんな企画やるのかなあ、ゴルフなんかもっと近場でやるか、ハワイかどっかでやればいいのにと本当思いましたね。
(ちなみにハワイ企画というのもありました。当時パンナムー今は亡きパンアメリカン航空がスポンサーの番組があり、その代金の大部分が航空チケットで払われたため、ファーストクラスを使った豪華なハワイ企画でした。でも、私は一度も随行要員には選ばれませんでした。何しろ、お仕置き期間の罪人でしたからね、フンだ。)


さて、それが広告代理店とどれだけ関係あるんだと突っ込みが入りそうです。
気をとりなおして、また次回、おつきあいください。




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100以上の番組、ライブを中心としたイベント、舞台、映画など、専らクリエイティブな世界に身を置いて30年。
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いつまで続くかは皆さん次第。


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