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シリーズ 広告代理店・5

さて、シリーズ広告代理店、今日からしばらくはラジオと広告代理店。
早い話、私の見聞録を中心に書き留めていくつもりです。
高尚な話を期待していた方には、結果的にベタな話ばかりになったとしたら恐縮です。
ま、そういうことで、代理店との出会い話から。


大学時代は広告代理店と言う存在を知らなかった、電通も博報堂も何か聞いたことがある気はするのだが、それが何か全く知識なし。
大広や万年社となると、何のことやさっぱりわからないという状況でした。
それが、何の因果か大阪のFM局に入社。
DJという形式はもちろん知っていたので、入社したらやはりDJの仕事をやるのかなと漠然と思っていました。
放送局の営業というものには、全く意識が行かず。
入社してしばらくは、何だこいつ、何も知らん奴だと顰蹙を買ってばかりおりました。(というか、生意気な奴、先輩を先輩とも思わない奴というイメージで受け止められていました。つまり、ダメ社員だったわけです。)


さて、そういう中で、少しずつ放送局という組織を知ることになります。
放送局といえど、放送部門の人間ばかりではない、総務もあれば営業もある、また放送部門にも編成やレコ―ド室などの資料部門、送信を円滑に行う技術部門があることを教えてもらいます。(そんなことも知らんで、放送局に入ったのかと怒られそうですが)
で、ここで営業関連として、広告代理店の存在を習います。
実際に毎日広告代理店の方がお越しになりますから、いやでも知ることになるわけです。


そして、私が30歳の時、よく名前が出てきて恐縮ですが、朝日新聞出身の白木龍雄専務(当時)のお達しにより、制作部のディレクターから情け容赦なく営業外勤への異動辞令がおります。
増長した若造の鼻をへし折るのが狙いなどと陰でいわれつつ、ある日から毎日外へ、タイムやスポット、イベントなどを売りに出ることになったわけです。
当時の営業部長から、会議室に呼ばれ、しばらく営業に関する講義を受けました。
「ええか、放送局は営業が番組やスポットを毎日金に換えているんや。最初は君が稼がんでも、他のものが何とかしてくれる。そやけど、いつまでたっても稼がれへんかったら、君はいらん。金を稼ぐことがどれだけ大変か、今までディレクターで金をただ使っていただけのものにはわからんやろうけど、それだけはきっちり性根に叩きこんどくことや。」
別に金をかせぐことがどれだけ大変か、言われなくても商人の息子の私は熟知しているつもりでしたが。
(素直じゃないですね、わざわざこんなこと書く私は。)


で、ここから広告代理店の講義。
放送局の取引は、原則的に代理店を通して行う。
クライアントがよほど懇意で、相手さんが代理店を通したくないという場合は、直扱いになるが、これは例外だと思っていい。
代理店を通す理由は、売掛金の回収を確実にするためだ。
つまり、クライアントから直接もらうのではなく、代理店からいただく。
回収は請求書を起こした次の月に現金で代理店からもらうので、とりっぱくれがない。
その代わり、代理店には15~20%のマージンを払う、それが代理店の利益ということになる。
君があるクライアントさんを直接取ってきた時も、とにかく代理店を立てるようにするのが原則。
そのために、日頃から多くの代理店さんとも付合い、いざという時協力してくれる代理店をいくつも持っていることが大事だ。


最初は色々一般論を教わったが、実際に仕事をしてみないとよくわからなかったのは事実です。
ただ、広告代理店がクライアントの窓口だという印象を強く持ちました。
クライアントは常に広告代理店の向こうにいる。
直接クライアントに行くのはかまわないが、向こうには常に広告代理店がちょっとしたバリアみたいになっているから気をつけろみたいな。


直扱いに関しては、実際には私が元々音楽番組のディレクター上がりということもあり、例外とはいえ意外と多かったのが事実です。
いわゆる呼び屋さんという、アーチストのライブ専門のイベンターさんは皆さん直扱いでした。
私の担当していたイベンターさんも7~8社ありましが、FM局に主催名義を依頼されるのが常で、その名義料というのは基本的に直扱い。(名義料の窓口は事業部で、私は基本的に絡まない)
ということで、イベンターの口座が経理の方で作られているので、番組のタイム販売分もスポットの販売分もすべて直扱いということになったようです。
イベンターさん、意外といいますか、資金ショートして倒産することは珍しいことではありませんでした。
何しろ、イベントは現金商売。
不入りのイベントが続けば、支払う現金がなくなり、ある日会社ごとドロンなんてことも。
直扱いですから、もはや売上の回収は不可能です。


FM局にとっては、呼び屋さんは仲間という意識がありましたから、そういうことには寛容だった気もしますね。
代理店さんを入れなければ、マージン分安いはずという感じでしょうか。
確かに、彼らのスポット単価は概ね安く設定されていました。
でも、呼び屋さんのいいところは、出稿がギリギリでも来ることですね。
つまり、売れ残っているスポット枠を、大量に買ってくれたりするのです。
チケットがまだそこそこ残っている、できれば完売させたい、明日と明後日20本スポットを集中的に打ちたいのでよろしく、という風に。
こちらもスポット案を作って、すぐに届ける。
はい、これでOKです、じゃ、よろしく。
広告代理店さんで同じようなこと、ま、あまりないのではと思いますが。


さて、何か枝葉末節みたいな話が続くかもしれませんが、次回からもお付き合いください。





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100以上の番組、ライブを中心としたイベント、舞台、映画など、専らクリエイティブな世界に身を置いて30年。
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せめてはその一部でも書き残そうと試しに作ったブログ。
いつまで続くかは皆さん次第。


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